| 野菜は万能か? |
||||||||||||||||||||||||||||||||
| │トップへ│掲示板│メール│学校心理学WebRing│ | ||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||
| ○野菜は万能か? | ||||||||||||||||||||||||||||||||
| 野菜については社会科や家庭科で習います。どこでいつ何がとれるか,そして野菜の料理の仕方や栄養価など。野菜はビタミンやミネラルが豊富で体にいいと言われています。その一方で野菜嫌いの人もいます。しかし,体にいいのだから野菜を食べましょうと多くの人が思っているでしょう。とはいうものの,野菜はそんなに万能でしょうか? ここでは教科書にない野菜の裏事情について考えてみます。 「日本食品標準成分表初版(科学技術庁,1950年)」によると,ほうれんそう100g中に含まれるビタミンCは150mgとなっています。ところが,四訂版(1982年)では,ほうれんそう100g中に含まれるビタミンCは65mgと大幅に減っています。同じくビタミンAについてはどうでしょうか? 1950年には8000IUだったのが1982年には1700IUに激減しています。貧血に効くという鉄分はというと,1950年には13mgだったのが1982年には3.7mgとこれも激減しています。ほかの野菜についてはどうでしょうか? 残念ながらにんじんもキャベツもビタミン類をはじめほとんどすべての栄養分は激減しています(表参照)。
これらのデータは科学技術庁が作成したもので,信頼のおけるデータですので疑ってみる余地はありません。なぜ戦後数十年の間に野菜の栄養価はこうも激減してしまったのでしょう。それは現代型の生産・流通・販売方法に問題があるとしか言えません。現代型の生産方法とは,化学肥料や農薬,除草剤などを用いた生産方法のことで,流通・販売方法とはトラック輸送やスーパーなどを経由する流通・販売方法のことです。 農薬というといかにも有害というイメージがありますが,それは害虫にとってだけではなく,人間にとっても有同じです。除草剤も同様です。アメリカ軍がベトナム戦争で枯れ葉剤をばらまき,多くの人々や地域に枯れ葉剤による後遺症や奇形児の問題を起きていることは承知の通りです。さらにここで問題なのは,農薬や除草剤が野菜自体にとっても有害であることです。野菜も生き物であることに変わりありません。その生き物が農薬や除草剤,化学肥料を与えられて育てられたらどうなるでしょうか? 当然発育に問題が生じてくるでしょう。野菜自体が体を悪くし新陳代謝が悪くなり老廃物が野菜の中に残ったり,大切な栄養分が外に逃げてしまったりします。こうして栄養価の低い,そして味の落ちる野菜ができるわけです。 ほかに生産方法の問題として,農薬を例にとってみましょう。農薬は害虫を殺す薬のことですが,薬(毒)である以上人間にとって無害であるはずがありません。こういうと「農薬といってもごく少量だから問題ない」と言う方もいるかもしれませんがそれはおかしいです。我々は毎日食べ物を口にします。1日3食,ひと月で90食,一年で1080食,一生涯で86400食になります。一日30品目の摂取が理想とされていることを考えると,さらに30倍の259万2000品目食べることになります。この中に少量でも農薬などの体に有害な物質が含まれていたとすると,我々は一生涯で信じられないような量の農薬を摂取していることになります。こうした農薬の含まれた食物の摂取による弊害は実際に今起きています。それはアトピーや花粉症に代表されるようなアレルギー性疾患です。戦後農薬の使用などによる食生活を中心とした衛生面の向上によって,我々は一応安全な食生活を送ることができています。しかし,その代償に私たちはアレルギーと闘わなければいけなくなりました(アレルギー性疾患は,体内に住む寄生虫や細菌がいなくなることで,それまで寄生虫や細菌に向いていた免疫反応が花粉やストレスなどのアレルゲンに過剰に反応することによって起きるということがわかっています)。 最も,現代人は虫の食った野菜や形のゆがんだ野菜を好んで食べようとは思いません。これはスーパーなどでの販売方法の問題です。多少味や栄養価が落ちても,値段や見た目を良くして少しでもたくさん売れるような努力をしても,安全性や栄養価のことを考えた販売方法はとっていません。特に大手と呼ばれるスーパーほど,間違っても,虫食いや形のゆがんだ野菜を店頭に並べるようなことはありません(そういう流通・販売システムになっているからです)。これは極端なことを言うと,私たちは「虫でさえも食べない危険な野菜を好んで食べている」という何とも滑稽なことになります。 もちろんこれらは,作る側・売る側がすべて悪いわけではありません。どちらかというと食べる側である我々消費者が値段や見た目にこだわりすぎているせいでもあります。というよりもむしろこちらの方の問題でしょう。農家の中には自分のところで食べる分の農作物には農薬を使っていないところもあるそうです。もちろん中には農薬を使わない・使いたくないと思っている農家の方もいます。しかし,多くは「農薬を使用しないと売れない」というジレンマの中,しぶしぶ使っているところもあるそうです(農薬を使用しないと農協の審査に合格しない)。これは私たちがいつのまにか「農薬を使った安くて見た目が良く,そして危険で栄養価の低い野菜を求めている」ことの現れでもあります。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||